ホンダは、F1特集記事「Behind The Scenes Of Honda F1 2021 -ピット裏から見る景色- Vol.19(編集後記)」を公開した。
「Behind the Scenes」は、ホンダのスタッフやエンジニアが交代で連載するコラム。ふだんメディアに登場することがない裏方のメンバーが登場し、“グランプリの現場”を様々な観点から紹介する。
今回は、レース現場で広報業務を担当するスズキ氏が登場。スズキ氏はホンダが苦境に立たされていた2017年からF1プロジェクトに加わり、ホンダのメディア活動を担ってきた。ホンダがF1を去ることに関して、率直に次のように明かしている。
『大好きだったホンダがどん底に落ちて苦しむところから、一歩ずつ這い上がりながら前進し、最後の舞台となった先日のアブダビGPでは、ついにホンダのロゴをつけて走るドライバーがラスト1周で世界の頂点に立つところまでを隣で見させてもらったわけですが、チャンピオンシップ獲得の瞬間は、ここまでかかわってきた仲間たちや応援してくれたみなさんへの感謝の想いと、“これですべて終わってしまうんだ”という寂しさとで、胸がいっぱいになりました。』
『多くのF1チームはクリスマスからしばしの休暇を取り、年明けから新シーズンに向けて一気に開発の佳境に突入していきます。僕たち広報も、例年であればアブダビGPを終えると次の年の始動に向けて発信内容やコンテンツのアイデアをまとめ始めるのですが、今年はそういったこともなく、なんとなく居心地の悪さを感じて今を迎えています。』
『現在はメディア上では今年のチャンピオンシップについて語られていますが、あと1か月もすると海外メディアの関心は新シーズンに関するものがメインになり、2021年はF1の歴史の一つとして、過去形で語られるだけのものになります。パドックにいる仲間たちが前に進んでいく中で、僕たちホンダだけがここで止まってしまうのは本当に寂しいのですが、それが参戦を終了するということなんだよなと、日々実感を強めています。』
『ただ、F1に関わってきた当のエンジニアたちは、コンストラクターズチャンピオンシップを獲得していませんし、最後のレースでペレス選手がパワーユニットのトラブルによって完走できなかったことに対して満足できていません。まだやり残したことがあると思っているはずです。』
『F1だけでなく、Honda Jetや過去のプロジェクトでも見られるように、強い想いを持っていれば、それを体現できるのがホンダという会社の魅力であり面白さです。ですので、(ホンダのF1マネージング・ディレクターの)山本さんが言うように、いつかまた世界一に向けてチャレンジしたいというエンジニアたちが出てくるのはないかと、そんな風にも思っています。そしてその中に、“第四期F1プロジェクトに憧れてホンダに入社しました”と言ってくれるメンバーがいたら、そのときには“僕たちが必死にチャレンジしてきた意味があったな”と感じられるはずです。』
■ホンダ「ピット裏から見る景色 2021 Vol.19(編集後記)」
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