F1とピレリは、今シーズンが開幕しても「各ドライバーのタイヤ選択制」は実施しない方針を検討中だ。
これまでのシーズンでは、ピレリは各レースごとに3セットのコンパウンドを用意し、ドライバー達は各セットの使用本数を事前に決めていた。この選択は、フライアウェイのレースは「開催14週間前」が締め切りで、ヨーロッパラウンドは「開催8週間前」だった。この措置は、ピレリがタイヤの生産を行うリードタイムと、船便で輸送するためのスケジュールを考慮されてのものだった。
今シーズンは7月に開幕した後、ヨーロッパラウンドからアジア、アメリカへと短期間でレース転戦が予定される。また、状況によっては開催日程の変更もあり得る。ピレリは数カ月で3万5,000本ものタイヤを製造しなければいけないため、選択制は取り止めてピレリが推奨する「標準セット」を各ドライバーに配布することを検討している。
これらの制度変更は全チームの合意がいるが、今シーズンに限ってはF1に全権を委任しているため、導入される可能性が高い。
[2020.05.18]
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