F1とFIAは、現在各チームと進めている2021年からの新レギュレーション策定に関して、現時点での概要を公表した。
F1は今年6月に新レギュレーションをまとめようとしたが、調整や残課題が多く今年秋まで期間が延長された。2021年の新レギュレーションについては外部に情報がほとんど出されていなかったが、途中経過で情報が公開されることになった。
現在のF1はハイテク化が進み、エンジンもパワーユニットとなり非常に高価で複雑なものとなった。そのため、新規コンストラクターやメーカーの参戦はなく、上位につけるのはトップチームだけで下位チームやプライベーターには厳しい競技となっている。
F1は現在抱える問題点として、オーバーテイクが難しいことがあげられる。これは現在のマシンが空力に頼っているが、いちど前走マシンの後ろにつけるとグリップを半分近く失い、オーバーテイクを仕掛けるのが難しい。そのため新レギュレーションでは、マシンのフロア下面を流れる空気でグリップを生み出すグラウンドエフェクトを復活させ、ウィングに頼らなくともグリップのあるマシン作りを目指す。ウィングは今よりもシンプルなものへと変更され、後続マシンへのタービュランス(乱流)の影響を少なくする。またその一環としてタイヤも18インチへと大型化される。
そのほかにもコスト削減の一環として、共通パーツの導入も積極的に入れてゆく。共通パーツはギアボックスやブレーキといったものだけではなく、ピット設備も共通化してよりコストを下げやすくすることが検討されている。
[2019.07.19]
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